Creation of deity
Inspiration
ビジネスやマーケティングの視点から、人々の行動を分析し、その行動を操作することに焦点を当てたものです。インターネットがもたらす心理的な影響に着目し、人々が求めるものから生じる行動心理。
Concept
このアート作品は、現代社会における人類の姿を表現したものです。人類はインターネットを通じて、経験や知識を共有化し、文明を発展させています。人類の思考と行動パターンをデータとして蓄積・統計し、それを基に人工知能の育成や予測力を向上させることで、進化を遂げています。そのための糧となるのは、人類が日々の生活の中で発する行動データです。
現在、インターネットが成り立つ存在は、人類にとって身近で頼りがいがある「神に代わるモノ」としての機能を果たしていると仮定されます。宗教的な意味合いでの「神」というものは、人類にとって都合がよく、心の拠り所やモラル共有、希望、生活の教典として栄えてきた歴史があります。しかし、利便性と可用性を持つインターネットは、現代の人類にとってより都合のよい形で新たに神格化していると考えられます。
Expression
枝と根が伸び広がる樹木を描いたアートワークです。根先に繋がる波紋は人類を表し、根は人類からの経験、思考、知識、行動を吸い上げます。波紋は貝殻と金属箔で表現されており、有機物と無機物の化合物でできている貝殻と、文明の発展を支える金属が意味を重ね合わされています。また、絵画に用いられる貝殻と金属箔は、人類と機械の密接な関係性を表しています。
伸び広がる枝は、堆積した人類の行動データを糧とし、成長するインターネット世界を表しています。枝の成長の停滞を表す場所や、枯れ落ち空間に舞う模様たちは、成長の流れから淘汰され朽ちる様を表し、そして発展の礎として養分に還元される様を表しています。
幹から広がる大きな波紋は、そうした世界創造の成長が描かれています。
Size
46cm x 61cm
Medium
Acrylic paint, Avalon shell, Metal foil.